2/04/2012

台湾冬茶 - 阿里山佛手をいただく

立春の鎌倉は、よく晴れ、久々に陽射しの温かさを感じられました。
引き潮の浜辺は、少し波が高く、春が来ない訳ではないんだなぁと思える1日でした。
とはいえ、2月って一番寒い月でもありますので、今日は先日入手した台湾冬茶を淹れてみました。
阿里山佛手冬茶 です。
阿里山は、台湾の嘉義県にある15の山々の一帯を指しています。最近、台湾の旅行ガイドブックにも紹介されているので、ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、阿里山○○茶という名前の烏龍茶が台北のお茶屋さんでもたくさん並んでいます。
今日選んだお茶は、阿里山で11月頃に摘まれた佛手という種類の茶樹の葉からつくられた烏龍茶。
佛手というと、中国福建省原産の茶樹で、
茶葉が仏様の手のひらの様に大きく、製茶すると佛手柑(という名前の柑橘類がある)のようなフルーティーな香りを持つことから『佛手』という名前が付けらたと言われています。春に摘んだお茶より、冬に摘んだお茶は甘くて味がしっかりしていると、よくお茶屋さんで聞きます。今日淹れてみた阿里山佛手冬茶は、確かに甘い!
口に含むと、阿里山烏龍茶らしい華やかな香りと一緒に甘味がふわぁっと広がります。
しっかりとした火入れの仕上がり感がちょっとノスタルジックな味を醸し出します。
春や夏には、すっきりした清香(ちんしゃん)と呼ばれる焙煎が浅いお茶、秋から冬にかけては、焙煎して芳ばしさをプラスしたお茶がうれしいように思います。
今日のお茶は、さすが佛手、焙煎の芳ばしさと、それに負けない熟した果実のような甘い香りが立ち上がります。
一煎目は華やかな甘さ、二煎目はまろやかな芳ばしさ、三煎目は柑橘系の爽やかさ、を楽しめました。
甘く華やかな香りと共に、春の到来を待つのも、いいものです。

黄金色の透明感のある水色

佛手種らしい大きな茶葉
台湾烏龍茶なので朱泥の小ぶりな茶壺で淹れます